その道では有名な「RoadJapan」”のがな”さんによる「被災地の道」の写真集。特別なモニュメントではない。言ってしまえば「ただの道」。でもどうしても普段その道を利用している人達のことが浮かんでくるし、道を撮りつづけてきた著者の気持ちを考えてもページをめくる手が重くなる。
僕だって「ただの団地」が好きだ。「ただの橋脚」が頑張ってるのは頼もしくて惚れ惚れすることもある。そんな「ただの道」がこんなにも意味を持ってしまうのはなんともツラい。
大山顕さんが常々仰ってるように「意味が分かると納得してそれ以上見ることをやめてしまう」のはもったいない。いま目の前にある「ただの道」だって面白さはある。
意味が分かると納得してそれ以上見ることをやめてしまいます。そうではなくて、まず形を見てあなたの街にこんな変な形があるということを面白がってほしいのです。
意味を持ってしまった道の先に「ただの道」があって、その面白さ(大切さ)に気付くことができたら素敵なことなんじゃないかな。
写真集は現在通販の準備もされているそう。またゲンロンカフェでの取り扱いもあるとか。
「チェルノブイリ・ダークツーリズムガイド」出版に際して行われた
トークショーに参加したのですが、主催の東浩紀様がなんとこのRoadJapanをご存知でした!持ち合わせていた夏コミで販売予定の写真集「道だけが残った、その先に」をお見せしたところ、
何冊か扱いたいとお話をいただきました。ありがたい。感謝です!
ぜひ手に取ってみて欲しい1冊です。