タカハシシステム : 出版・印刷

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その道では有名な「RoadJapan」”のがな”さんによる「被災地の道」の写真集。特別なモニュメントではない。言ってしまえば「ただの道」。でもどうしても普段その道を利用している人達のことが浮かんでくるし、道を撮りつづけてきた著者の気持ちを考えてもページをめくる手が重くなる。

僕だって「ただの団地」が好きだ。「ただの橋脚」が頑張ってるのは頼もしくて惚れ惚れすることもある。そんな「ただの道」がこんなにも意味を持ってしまうのはなんともツラい。

大山顕さんが常々仰ってるように「意味が分かると納得してそれ以上見ることをやめてしまう」のはもったいない。いま目の前にある「ただの道」だって面白さはある。

意味が分かると納得してそれ以上見ることをやめてしまいます。そうではなくて、まず形を見てあなたの街にこんな変な形があるということを面白がってほしいのです。

引用元:DUEStudies – Interview 大山顕

意味を持ってしまった道の先に「ただの道」があって、その面白さ(大切さ)に気付くことができたら素敵なことなんじゃないかな。

写真集は現在通販の準備もされているそう。またゲンロンカフェでの取り扱いもあるとか。

「チェルノブイリ・ダークツーリズムガイド」出版に際して行われた
トークショーに参加したのですが、主催の東浩紀様がなんとこのRoadJapanをご存知でした!

持ち合わせていた夏コミで販売予定の写真集「道だけが残った、その先に」をお見せしたところ、
何冊か扱いたいとお話をいただきました。ありがたい。感謝です!

引用元:「道だけが残った、その先に」先行販売のお知らせ – RoadJapan

ぜひ手に取ってみて欲しい1冊です。 

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コミケでご一緒させていただいた東京エスカレーター田村さんの新刊。いわく「エスカレーター専門ファッション誌」わかるようなわからないような。Numéroを目指してるらしい。

おしらせ:8/11コミックマーケット84に出展します&新刊だします – 東京エスカレーター取材日記

でもね読んだら素晴らしいんですよこれが。写真は大きくてカッコいいし(かわいいし)、説明もわかりやすいし、コラムも面白いし。圧倒的欲しい感。お昼過ぎには完売しちゃったのも納得。

コミケのいちばんすごいところは「ここにしか売ってない本」がものすごくたくさんあって、かつ、「ここにしか売ってない」という理由で売れることだ。

引用元:コミケ84たのしかった – tokyoescalatorgirl

今までコミケ・超文学フリマ・デザフェスでご一緒したんだけど、田村さんが書いてるとおりだったな。コミケの反応速度はすごい。財布の紐って概念のない世界だし、販売するんじゃなくて「欲しいものを有償でお分けする」そんな理念の場所ですから。欲しいと思ったら即ゲットですよ。

ほんとに素晴らしい冊子なので次号も楽しみ。デアゴスティーニみたいに何号も出るらしいですよ。ちなみに既刊の「東京エスカレーターガール」は以下で購入できます。

製本版チケット-東京エスカレーターガール
PDFダウンロード版-東京エスカレーターガール
東京エスカレーターガール(電子文庫版) [Kindle版]

100ページフルカラーという無茶なことやってるので製本版がオススメ。

「のだ」の呪い

2013年3月10日

ここ数年、作家の椎名誠さんについて書こうと思いながら結局やめる … という謎の自問自答を繰り返してます。下書きだけでもそれなりの文量に。

埒があかないので少しずつ投稿することにしました。本当は「私的椎名作品ベスト5」を書きたいんですけど、そこまで到達するのにどれだけかかるんだろう。※1

なぜ書けないのか

小学生のころ、はじめて自分の意志で買った「本」が彼のエッセイなんです。1998年までに発行されたものはコンプリートしているので100冊以上になるでしょうか。

彼のことについて書きはじめると半生記になってしまうのだ。

僕を苦しめ続ける「のだ」の呪い

いまサラッと「のだ」を書きましたが、あまりに椎名誠が好きすぎて若いころ(大学生のころまで)書いた文章は明らかにシーナ的だったんです。「○○なのだ」「わしわし」「ぎぎぎぎ」「ヨロコビ」「ショー油」みたいな。

その頃に書いたモノってのは漏れなく黒歴史なわけです。実家の片隅にある「開けてはいけない箱」のなかにギッチリ詰まった「のだ」を大量に含む紙切れ。「まだまだ読書感想文ははじまらない」とか調子こいて書いてるんすよ。

というわけで、「あれは振り返ってはいけないものだ」と急に気恥ずかしくなる大学生のころには、僕の書く文章から「のだ」が消失します。

そろそろ開放してもいいんじゃないか

長く親しんだ文体を捨て、社会で働くようになると文章を書くのはメール中心。試行錯誤しながらブログをコツコツ続けてみても、どうもしっくりこない。

そろそろシーナを開放してもいいんじゃないかコノヤロと濁った目をさらに濁らせながら、目下のところ晩飯をどうするかが最大の問題なのだ。

とシーナ節は難しい。「エイヤッ」って書けるものではない。せめて「のだ」を使うぐらいは許してやってもいいんじゃないか、というのが今回の落としどころだ。※2

※1 この記事を皮切りに椎名誠関連の投稿が増える予定です。こうやって過去を振り返りつつ大人になるのね。もっと早く乗り越えておけばよかった。

※2 「今回の落としどころなのだ」と書こうとしてやめた … 「のだ」の呪いから解放されるのはいつだ。

痛車Z+ が凄まじい

2013年1月25日

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この冊子が面白いシリーズ。今回は坂口トモユキさんの「痛車Z+」です。「痛車Z」という写真集が発売されており、その同人誌版という位置づけみたい(たぶん)。デザインはどちらも大岡寛典さんということで同人誌なのにクオリティが凄まじい。

 アニメやゲームなどのキャラクターをあしらった「痛車」をこれでもかと高精細に撮影してます。写真展にも足を運びましたが、ひたすら圧倒されました。まじまじと痛車を見たことなんてありませんから。

ちなみに「痛車Z+」はCOMIC ZINで購入可能です。

外蛇口本 が面白い

2013年1月24日

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ニョロフスキーカンパニーの「ごん助」さんが撮り続けている外蛇口。なんとそれが冊子になりました。

こんなに外蛇口溢れた冊子は見たことありません。コミケ(C83)で頒布されていたのですが、グルッと見回す限り突出した「どうかしてる(褒め言葉)」冊子だったと思います。実際「ん?なんだなんだ?」と興味をもって足を止める人も多かった模様。

これを読んだが最後、そこここにある外蛇口が気になってしまう恐ろしい冊子でもあります。Webからは外蛇口ドットコムみちくさ学会「外蛇口」で外蛇口を堪能できますよ!


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